情景の殺人者/森博嗣 ネタバレ初読感想①

採れたて新鮮な感情の塊3000字



※他作のネタバレも有り注意


は?癒されてしまったんだが???驚愕

以前、尊厳死を読んだ時に思ったこと↓
https://about-mori-mystery.blogspot.com/2021/10/blog-post.html


あながち間違いでもないのかな~と思ったり。

やっぱり真性ハッピーエンドにはならないと思うけど、
そして四季サーガとして考えてしまうと海月あたりの爆弾は来るか来ないかって感じはするけど、
ひとまずは、いい方向に行ってくれるんじゃないかっていう、
角度にして2度くらいの動きを感じた。
願望かもしれないけど。


今回は、前2作みたいにTHE社会問題って感じもせず、
読んでて嫌なしんどさもなかったので、
そこも「シリーズのエンジンかかった?」みたいな感覚があった。
メタ的に言うと、前2作の読者の反応があまりにアレでってのもあるのかな?とも思ったけど、

先生がそれを予測しないはずもないので、
結局最初からこの軌道だったのかな。

そう考えると、1作目でドン底にしたのも、そこから上がっていく段取りだったのかなとか、
シリーズの運びを色々考えてしまった。
それくらいには、今作は前2作との感触の違いを感じたかもしれん。


それで……

「蜃気楼」がさ、「逃げ水」なわけでしょ?
タイトルに引っ張るくらいだから、あの三郷爺とても引っかかるわ。
というか、もしかして私勘違いしてた?
風来坊も尊厳死も、犯人側?というか、描かれてる事件の側?のことかと思ってたけど、
今回の蜃気楼が小川さん名指しだったのを考えたら、
前2作、加部谷のことだったのかな?
そう取れなくもないなぁと思ったけど……

いや、何か違うな、事件のテーマを通して描かれる彼女ら、というか、
風来坊なら、柚原の風来坊と加部谷の不安定さ、
尊厳死なら、大日向家の尊厳死と、加部谷がたちが語った死生観、
みたいな……

「逃げ水」が今回の事件のテーマとどうリンクするかと言えば、
ちょっと今回はうーーん……
あの情景を追い求めてしまう、けどいつまでも潤うことはない、みたいなことなんかな……
あとは、追いかけても追いかけても、到達できない、みたいな……

加部谷も小川さんも、やっぱり過去の情景が蜃気楼のように、不意に見えてしまうんだけど、
あれは手に入らないものなんだって、それは分かって割り切ってる、……はず、
それでも、季節が巡ると、またふとした時に目の前に現れてしまう、みたいな……
純ちゃんが急に「そういうのって、あいつの影響だよなぁ」とかぶっ込むもんで、
私の目にも逃げ水が(?)


そしてそのワードを持ち込んでるのが、あの怪しいアクティブ爺さんつーのがまた。笑
いや、あの、「これではストーカーになってしまう……」じゃないです、
ストーカーです!!(断言)

でも、紗保里と彼らを分けているのは、やっぱり、
自分にとってはもう実像じゃないんだって線を引けてるところというか……
紗保里はなんか……逃げ水に溺れたみたいな感じ……
うーーんでもこの辺はなんかまだよく飲み込めてない。
ちょっとまた後で考える。一旦保留。


ほんで!

ナオミ?誰?って思ったけどいたな!
ダマシ×ダマシ!ナオミ!あんたか!
そして死んだんか!(勢い)

つーかその辺りの話でだいぶお気軽に椙田の名前がポンポン出てきて、無駄に肝が冷えたわ(笑)
あと一瞬ビビったのが、ナオミって日本名の由来が、海外名のノエミだってのをちょっと前に調べてたので、
椙田とノエミだとぉ!?とか一瞬某城がよぎったんだけど、いや時系列的にノエミが老婆なわけないやんけ、と0.2秒で正気を取り戻した(笑)

でも急に外野から現れた三郷がアレだから、本当に何が起こるんかってドキドキしてしまったわ。
あれは結局何?噛ませなの?それとも何かあるの?ハワイにご招待しちゃったし。
ハワイかぁ~どうなるんだろ?次作で描かれるのか?どうなのか?

というか……
もし話が海外になったら、
なんだか急に四季サーガの匂いが漂ってくる気がするの、これは病気か?笑
ハワイの海に海月が?(海洋生物の方?人間の方?)
あ、そうか、「海外に高飛び」する連中にイメージ持ってかれるのがいけねーんだわ。笑
でもこれまで四季関連でハワイって一回も出てきてないよな?うん、なんか違う気もする。(違ってくれ)


あと!鷹知!貴様!イケメンかよ!
そこにいるとは思わなかった!!
何か今回の男性陣の雰囲気、ハードボイルド……とはちょっと違うかな、
「いなせ」感?があって良かったなぁ。
加部谷の〈うわぁおぅ!〉に不覚にも笑ってしまった。


そういえば帯にあった「雪上、流血、美女、連続殺人事件」て、
読む前は殺伐ポエム(?)ぽかったのに、
CV加部谷なのかよ!それを早く言えよ!笑


事件自体は、そこまでビックリなもんではなかったけど(そもそも最近の森ミスがそう)
前2作がほぼ身辺調査って感じだったのと比べると、
「殺人事件の犯人は誰?」という問いがあるだけでも結構アイコニックに感じられるくらいだった。
次作以降もこれくらいの塩梅だと嬉しいなぁ。


はぁ~~~~~~~~なんか………………
終始、「懐かしいなこの感じ」って思って読んでた。
個人的に最近WとWWを全作読み返して、完全に未来編モードになってたのもあって余計に、
加部谷と純ちゃんのアホなやりとり、めちゃくちゃ癒されてしまった……


なんてささやかな日常なんだ……

こたつで伸びてる2人とかさぁ……あの空気感は、未来編の方では出てこないよなぁ。
WWをさりげなくディスるが、最新作アレだったし、なんか生々しい感触があったので、
ただ寄り添って、何気ない日常というものを地道に築こうとしてる3人が、
なんかつつましくて、いじらしくて、非常に尊く思えたわ……


「ジミカツ」今後是非使っていきたいじゃん。笑
今作ちょいちょい、そういうオモロワード挟まってたんだよな。笑
「永遠のアイトル」とか、「そうですか、それは、尊いですね」とか、
私の中のミーム化が止まらねぇよ。
あと小川さんからのプレゼントパジャマ着た加部谷の「寒いな、というのが感想だった」も地味に笑った。
久しぶりにそういうノリに触れて、これやで……って感じだった。


加部谷も相変わらずぶり返すし、小川さんだって三郷に古傷ほじくられて、
やっぱりつらいなぁというのはあったけど、
でもなんか、すごく愛しいなぁと、人間味ィィ~~!となって、
つらいんだけど、温度でジンジンする感じがしてよかった。


今後どうなるのか、事務所を続けていけるのか、みたいな話題があったし、
あの2人があのままってことはないんだろうなぁ。
その辺はXXの中で動きがあるんだろか?
今回加部谷が純ちゃんとルームシェアしだしたのも、
割と大きな変化だと思ったし、
つーーーか純ちゃん、ありがとうな、ありがとう、俺たちの加部谷を、ありがとう……


書きながら今思い出したけど、
結局ダマシ最後の真鍋の盗聴器問題ってなんだったんだっけ?
さすがに三郷と繋がる話ではない……か……うん……なさそう
まぁいいや。


なんか今回普通におもしろかったなぁ!
XXはリアリスティックでヘヴィなイメージだったけど、
今作でちょっとXとかGのノリが戻った……とまではいかないけど、
なんか彷彿とさせるもんがあったなぁ。
これは素直に次回作読みたいし、シリーズ続いて欲しい!